博多祇園山笠の見せ場は、約1トンの舁き山の疾走。山笠台の前後に3人ずつ計6人が上がる。3人の両端を「台上がり」、真ん中を「棒さばき」と呼ぶ。舁き手を叱咤激励したり、交代を指示する。6人が右手で振るう指揮棒が「鉄砲」。

長さ約40cm、直径約5cm。流により多少大きさは異なる。赤色の木綿袋に、円形に束ねた麦わらや米のわらが入っている。そもそもは山笠台を取り囲む飾り「杉垣」に12~16本程度配置されていたものが、指揮棒として使われるようになった。

棒さばきの鉄砲の動きに台上がりが息を合わせ、鼻取り(舁き手のうち左右の一番棒につく舵取り)が、鉄砲を見て山笠の向きを変えていく。

西日本新聞抜粋