参加方法と心構え

山笠(六人台上がり、十分に水を含んだ状態で重量約1t)は 勇壮激動するお神輿であり他に例を見ない驀進する山鉾です。 実践の方法論は全て事故防止を第一に、長い歴史の経験的結果と 合理的判断に依って完成された結晶です。ただ、惜しむらくは、 昔の庶民の特性?として、全ての教えが口伝主体であった事です。 それはまず、体で憶える事が肝要で、学校するより格好しろと言った 安配でした。山笠の直前や、交代時の足もつれ等による転倒。電柱や 家屋との衝突。等等。発生した事故は、人命に関わる程の危険性を 持っています。深酒や不品行疲労等を厳禁するのはその為です。

※体調を整え渾身の力で舁き回った後の直会で、グッと喉を潤す 冷たいビールの味はまた格別です。

参加祝儀はお神酒三~五升

山笠を建設し運営する為には莫大な費用が掛ります。
昔は、町内で「日切り」を切り積み立てたりもしましたが、 今は各町各流れ、更に山笠振興会の尽力で大半を賄っています。 各町の直会も非常に高額です。寸志に上限はありませんが、 常識的範囲の祝儀を忘れてはなりません。

各町の責任者に申し込む事

山笠はオリンピックと同じ構造です。 各流れは幾つかの町によって構成されていますので、 その町の責任者を紹介して貰い、その許可を得て、その指導に 従わなければなりません。万一の事故の際、それは参加者本人未熟の 恥なので、熟練者のアドバイスを心して耳にする事が肝要です。

喧嘩口論絶対ダメ!

「山笠は平和のシンボル、楽しい市民の夏祭り」 山笠は男の集団の燃焼です。元気が余って、些細な事でついカッ!と なり易いものです。殊に酒でも入れば尚更の事。下らぬ争いは数百年、 せっかく築いてきた伝統を台無しにしてします。 山笠は爽やかな気分で楽しく盛り上げるもの、悪疫追放・病魔退散・ 波浪高い人生の心のオアシスです。

粋な姿は自己負担

山笠の参加OK!を貰ったら、早速用具の購入です。水ハッピから 地下足袋まで、粋な山笠用具を自分で揃える事が出来ます。但し、 水ハッピは、各流れ各町独自のユニホームなので、必ず、町の 責任者へ申し込む事です。

お櫛田様で山笠用忌除け祈願を

安全を第一に尊重する山笠では身内にかかる忌事を最も嫌います。 四十九日や百日以内の忌の掛りは参加を遠慮しなければなりませんが (昔は一年以上等、非常に長期でしたが)多忙な現代では百日を 経過したような場合、山笠の神様、櫛田神社で忌除け祈願をして 頂く事です。四・五千円程の御初穂料を供え申し込まれたら、 拝殿でお祓いをして下さり、安全祈願のお守りタスキも拝受されます。 心身をスッキリして頑張りましょう。